2017年2月24日

誰もが落ち着いて読書できる大和図書館      


                                       
  オープンしたばかりの神奈川県大和市立図書館を「図書館と市民を結ぶ海老名の会」で訪ねました。

 大きな「SiRiUS」(シリウス)という文字の下を入ると、まずスペースの広さに驚かされます。エスカレーターの周囲には新刊書籍が、また入口正面の壁面には80種ほどの新刊雑誌が並び、その周囲にはゆったりしたデザインのいすが20席ほど置かれています。
 
  1階にはスターバックスも入っていますが、海老名の中央図書館と違うのは、持ち込みの弁当などを食べられる広いスペースが6階に確保されていることです。
  2階は社会、教育、政治、経済などのコーナー
  3階には児童書コーナーと、ちびっこ広場・げんきっこ広場などの遊び場に加えて、DVDの視聴ができる「子どもシアター」もあります。
  4階では、一般の書籍の他に、中高生向けの本を集めたティーンズコーナーと、新聞コーナーに中高生向けの新聞も置かれていて、教育に力を入れているのだと感じました。
  5階には、文学全集や外国文学、農業・工業・商業などの専門書があり、また調べ物をする利用者をサポートするためのレファレンスカウンターがあります。
  
  すべてのフロアーに共通して、書棚と読書室が別の場所ではなく、書棚のすぐ脇に照明付きの閲覧机があって本を読めます。年齢や性別に関わらず、誰もが気軽に落ち着いて読書ができる雰囲気を感じました。(m)

2017年2月11日

コーヒー講座めぐり 海老名市民が質問書 市立図書館で実施

 海老名市民でつくる「図書館と市民を結ぶ海老名の会」は、レンタル大手TSUTAYA(ツタヤ)を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者として運営する市立中央図書館で実施されている小学生向けコーヒー講座について適切かをただす内野優市長ら宛ての質問書を提出した。15日までの回答を求めている。

講座は図書館に入居する米国系コーヒーチェーン店のスタッフらが入れ方やコーヒーの知識全般を授ける「キッズバリスタ講座」。本年度は8度開かれ、参加者の試飲もある。会はコーヒーに含まれるカフェインが幼児の睡眠や成長ホルモンに及ぼす影響を懸念し、市立図書館で実施する妥当性や今後の実施予定など4点について質問している。

市教委の担当者は取材に「必ず親子ペアで、事前にアレルギーがないかも確認して参加してもらっている。試飲もなめる程度で問題ないと考えている」としている。
              (東京新聞 神奈川版 2017年2月11日付)

2017年2月4日

質問書 子ども向けコーヒー講座は市立図書館にふさわしいか


                                                               2017年2月1日

海老名市長   内野 優 様
海老名市教育長 伊藤文康 様           
                                                      
                                                                              図書館と市民を結ぶ海老名の会    


「苦めなコーヒーを体験」
 海老名市立中央図書館では、館内で営業するスターバックスのスタッフなどを講師として、子どもにコーヒーを推奨する講座が繰り返し開かれています。

昨年3月13日の「キッズバリスタ講座」では「実際にコーヒーを作ってみたりしながら」(同館フェイスブック同年3月2日)、バリスタを目指すことが呼びかけられました。バリスタとはコーヒーを専門に扱う人を指します。

続く4月から10月までの毎月第3土曜日、同講座は小学生を対象に定期開催。7月16日の講座ではコーヒーにどのケーキが合うか、「バリスタ見習いたちが少し苦めなコーヒーを体験しながら」(同前718日)感想を語り合っています。


内閣府も海外の懸念の声を紹介
コーヒーに含まれるカフェインについては、眠気を覚ます作用などがあることは広く知られています。子どもの身体にも、個人差はありますが、睡眠や成長ホルモンへの影響が懸念されています。

内閣府の食品安全委員会は、カナダの保健省が子どもに及ぼすカフェインのリスクが高いとの評価を行っていることを紹介しています(2011年3月31日)。また、コーヒー業界の企業からも、「10歳以下の子供には、基本的に控えた方がよいかと思います」(UCC上島珈琲HP)と提案されています。


図書館は学校・家庭教育の向上に資する施設
海老名市と図書館指定管理者との基本協定書によれば、指定管理者の事業は市の承認を得なければなりません。指定管理者が関係法令に従うことも定められています。

その図書館法によれば、図書館は学校教育を援助し、家庭教育の向上に資することに努めなければならない施設です。

子どもの成長をめぐり議論のあるコーヒーに、小学生が親しむ講座を連続的に開催することは、市立図書館にふさわしい取り組みといえるのでしょうか。

次の質問への回答を、2月15()までによろしくお願い申し上げます。

①「キッズバリスタ講座」のこれまでの開催数②繰り返し実施された理由③子どもの成長や図書館法に照らして問題はないのか④こんごも開催を認めるのか。