2017年3月26日

海老名市立中央図書館 訪問記 その2

 館内の階段で2階に上がると、目の前に「ファッション」と表示された棚がある。その棚の上段には「井上ひさし全芝居」7巻や「演劇太平記」6巻、「日本芸能史」6巻などが。隣の「建築」の棚には、「東山魁夷」「尾形光琳」「狩野探幽」「棟方志功」などの本がずらりと並んでいる。
なぜ芝居の台本がファッションなのか。古今の画家の本が建築に分類される理由も理解不能だ。
 
3階に上がってみると、円弧状の書棚に「西洋近代史」との表示があるが、そこには「中国現代史」「モンゴル現代史」「東南アジア現代史」「南アジア現代史」「中東現代史」「アフリカ現代史」などの本が並んでいる。中国やモンゴルは、いつから「西洋」になったのだろう。

同館は再オープンした当初、本の分類が十進法でないとして批判されていたが、そんな分類法式の問題以前に、常識では考えられない配架が行われているのだ。
三島由紀夫の「金閣寺」や司馬遼太郎の「街道を行く」が旅行ガイドに分類されていたことは、コンピューターがタイトルだけで分類したからだといわれればうなずけるとしても、常識外れの分類をしていたのでは、読みたい本が見つからないのも当然だ。                                                                               (エビ無し天丼)