2017年9月9日

CD・DVDの購入をゼロにし、「ナクソス」導入  


  海老名市立図書館では指定管理を開始した平成26年度以来、CD(中央図書館に4979枚保有)やDVD(有馬図書館に定例映画会用として156枚保有)の新規購入がストップしています。
理由について海老名市は本会の問い合わせに、「ナクソス・ミュージック・ライブラリーを導入した」からと答えています。 

ナクソス利用料はCD・DVD購入費の12倍
ナクソスとは、図書館でIDとパスワードを借り、インターネット配信の音楽を聴くシステムのこと。海老名市立図書館では従来の視聴覚資料購入費(25年度2万9千円)に比べて、ナクソスの利用料金が年間36万円とはるかに高額です。加えていくつも制約や問題があります。
   ナクソスで聴くことのできるジャンルはクラシックやジャズが中心です。歌謡曲やJポップ、日本のロック、子ども向けの歌、落語などは含まれていません。DVDは対象外です。
   市が定めた指定管理業務仕様書によれば、指定管理後、中央図書館の視聴ブースが廃止されるとともに、中央・有馬の両館で「館内ipadを活用したナクソス・サービスを実施する」と明記されています。しかし、そのご、館内ipadでナクソスを聴くことは契約上不可となっています。サービスの低下は明白であり、業務仕様書の不履行が厳しく問われます。
   ナクソスはスマホでは聴けません。自宅ではパソコンを所有し、インターネット利用者でなければ使用できません。
こうした結果、平成27年度の場合、CD(既存)の貸出状況は1万1783枚を数えていますが、ナクソスのログイン回数は656回にとどまり、CD貸出数の6%弱です。


視聴覚資料 市民本位で整備・活用を

ナクソス社にTRCが参画
 海老名市立図書館がCD・DVDの購入費をゼロにし、ナクソスを導入する。この“乗り換え”の背景には――。
市立図書館とナクソス社との契約に関する情報公開資料によれば、同図書館の利用申込書の送付先は驚くことに図書館流通センター(TRC)営業デスクです。
有馬図書館の管理者TRCはナクソス社の運営にも参画しているのです。これでは“自分で自分と契約”したのも同然ではないでしょうか。
もう一方、中央図書館の管理者はレンタル大手「ツタヤ」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)です。同社の事業にはCDやDVDなどのレンタル業があります。図書館に希望するCDやDVDの新作がなければ、レンタル店に足を運ぶ人は増えるのではないでしょうか。
結局、市立図書館の視聴覚資料問題には、市民の利益より管理者2社の利益を優先する意図はなかったのか、との疑念が生じます。 

管理者は契約の履行を
公立図書館が視聴覚資料を収集し、利用に供することは、図書館法第3条に定められています。海老名市と市立図書館は視聴覚資料の整備・活用を、「国民の教育と文化の発展に寄与する」(同法)との目的に沿って市民本位に整備すべきです。
当面、市立図書館は次のことが求められます。
   館内パソコンを用いたナクソスのサービスをただちに実施する
   ナクソスが対象外とするジャンル(歌謡曲やJポップなど)のCDは収集する
   CD視聴の専用席を設ける
   「みんなのシネマ」を中央図書館でも導入(「業務仕様書」は導入・検討を明記)する


ストップした子ども向けコーヒー講座
海老名市立中央図書館の子ども向け「コーヒー講座」がストップしています。
同講座は5歳から12歳を対象に、平成27年以降10回開催。しかし、コーヒーには子どもの生育にリスクが懸念されるカフェインが含まれています。海老名の学校給食でもコーヒー牛乳はメニューから外れています。
本会は市に講座の中止を要望し、東京新聞や市議会でも同問題が取り上げられました。市教育長は「指定管理者に意見を言いたい」(3月16日)と市議会で答弁せざるを得なくなっていました。

2017年5月27日

視聴覚資料の購入費「ゼロ」について


2017525
海老名市長   内野 優 様
図書館と市民を結ぶ海老名の会

新緑の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。
日頃の図書館の管理運営でのご尽力に敬意を表します。
さて、市立図書館における視聴覚資料の購入に関して、質問及び要望を致します。
指定管理者制度を開始した平成26年度から28年度まで市立図書館の視聴覚資料の購入費はゼロです。27年度図書資料費の決算額は、46095千円で前年度の2倍を超える大幅な増加にもかかわらず、視聴覚資料の購入が差し止められたことに疑問を抱かざるを得ません。

近隣の市立図書館の27年度視聴覚資料購入費は、厚木市立図書館においては40万円、座間市立図書館は842千円です。大和市立図書館内のシアターブースでは、CDはもちろん、DVDも利用できるコーナーが市民から高評価を得ています。
平成25年に海老名市が実施した「図書館利用者アンケート」では、設問項目C「図書館に併設してほしい機能・施設設備(ハード面)」に対して2番目に多い22.4%の人が「AV・インターネット・メディアライブラリー」と答え、視聴覚資料を求める市民の希望が明確に示されていました。
市立図書館における、CDの貸出件数は、平成23年、24年度には年間3万件強、25年度から徐々に貸出件数が減りながらも、27年度は11千件強の貸出数があり、CDを活用する市民の数は決して少なくありません。

視聴覚資料の購入が中断されたことは、市民の意見を無視した、市民不在の行為といわざるを得ません。これでは、先に行ったアンケートは何のために、誰のためのものであったのかがわからなくなり、アンケートを実施した海老名市への信頼が問われることにもなります。
中央図書館の管理運営を担っている指定管理者カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の本来の事業は音楽・映像ソフトのレンタル業でした。図書館の視聴覚資料購入がゼロであるのは、CCCの本業を有利にするためではないかとの疑念も生じます。視聴覚資料の購入方針に関して、管理運営を担っている指定管理者CCCの説明責任も求められています。

 以上のことから、以下の質問及び要望を致します。
 回答は6月末日までにお願い致します。
尚、本書面及び回答書(無かった場合も含めて)は公開させていただきます。 

質問;1.平成26年度から28年度まで、視聴覚資料の購入をゼロとした理由について、また
29年度以降の方針について海老名市及び指定管理者からの明確な説明を求めます。
2.中央図書館にDVDを置いていない理由について説明を求めます。 

要望;視聴覚資料の購入を要望します。また、現在は中央図書館はCD、有馬図書館はDVDが保管されていますが、両館にCD、DVDを揃え、利用できるようにしてください。

2017年5月13日

中央図書館「リサイクル市」に際して望むこと



 4月の下旬頃、海老名市立中央図書館の出口の所で、「リサイクル市」が開催されているのを偶然見つけ、中川志郎「黄色い天使」、吉田とし「赤い月」、堀田善衛「ミシェル城館人」など5冊を貰い受けてきた。
帰宅してすぐに「黄色い天使」を読んでみた。動物を知ることは、人間自身を知ることだ”というまえがきから始まる昭和61年発行の小学生向けドキュメンタリーシリーズ。思わぬことからひよこの母親代わりになって悪戦苦闘する野球少年の話と家族愛が強く、結束の厳しいチンパンジー村に住むために、試練を受けるケンタの話は面白かった。百万種の動物たちが人間とともに生存し、お互いの協力がいかに大切かを感じとってほしい、との作者のことばに、あらためて自然界の広さと深さ、人間社会はその一部であることに気づかされる。発行されて30年後の今でも読み応えのある本であった。思いがけずに良い本に巡りあえたことは、たとえようもなく嬉しく、リサイクル市を開催して下さった中央図書館に心から感謝したい。 

同時に改善してほしいことも浮上した。除籍本は、元より市民の財産であり、「リサイクル市」を開催するにあたって、もっと早く、広く市民に知らせてほしい。市の広報、ビラに加え、HP。細かいことになるが、「リサイクル市」の案内、方法について市立図書館からの発信窓口を統一してほしい。
海老名市立有馬図書館は雑誌類のリサイクル市について、HPの「お知らせ」欄に掲示され、中央図書館の「リサイクル市」は、イベント欄2頁目に掲載されていた(4月時点)のでわかりにくかった。有馬図書館ではリサイクルの単行本類は、常時一定の箇所に並べられており、雑誌のバックナンバーのリストは事前に公開されているが、中央図書館では雑誌のリサイクルはない。図書の分類法の違いを始めとして、日常の運営が大きく異なっている現在の市立図書館のありかたは、利用者を戸惑わせているのではないだろうか。

座間市立図書館ではボランティアの方々の手で、除籍本を循環させる形でまわし、収益で図書館に新たな本を寄贈する事業がなされていると聞いた。座間図書館と市民が一体となって、市民主体の事業がなされていることは、大変素晴らしいと思う。
海老名市立図書館が、市民のための図書館であるために、今一層、市民の声を表現していく大切さを痛感している。図書館は市民の要望を一層受け止め反映させてほしいと願っている。      (J)

2017年4月8日

海老名市立中央図書館 訪問記 その3            ゲーテ全集も種類無視で配架

地階に降りると、壁際に「国内小説」という表示があり、作家名の50音順に本が配架されている。それをたどって行くと、書棚の向きが壁に沿って向きを6回も変えながら、ほぼ一周しているため、目指す作家の名前にたどりつくのは一苦労だ。
 
 せめて一連の棚ごとに、「あ~お(大島真寿美)」「お(大城立裕)~き(北杜夫)」「き(紀田順一郎)~こ(五條瑛)」などの案内表示を付けたり、次の棚の方向に矢印を付けるなどの配慮があると、利用しやすくなるのではないだろうか。もっとも、新人作家が登場する度に修正が必要になり、職員の仕事は増えるが。

  「高い棚にある本をご希望の方は、スタッフにお声がけください」という表示があったので見ると、国内小説は下から7段だけで、その上の3段は国内小説に限らず、アラビアンナイト やゲーテ全集やらトルストイなど、さまざまな本が種類などは無視したように並んでいる。
 しかも分類を示す表示がないから、これらの本は永久に、誰にも読まれることはないだろう。さらに上の2段はダミー本だ。これでは図書館ではなく、本の墓場ではないかと感じた。                         (エビ無し天丼)


2017年3月26日

海老名市立中央図書館 訪問記 その2

 館内の階段で2階に上がると、目の前に「ファッション」と表示された棚がある。その棚の上段には「井上ひさし全芝居」7巻や「演劇太平記」6巻、「日本芸能史」6巻などが。隣の「建築」の棚には、「東山魁夷」「尾形光琳」「狩野探幽」「棟方志功」などの本がずらりと並んでいる。
なぜ芝居の台本がファッションなのか。古今の画家の本が建築に分類される理由も理解不能だ。
 
3階に上がってみると、円弧状の書棚に「西洋近代史」との表示があるが、そこには「中国現代史」「モンゴル現代史」「東南アジア現代史」「南アジア現代史」「中東現代史」「アフリカ現代史」などの本が並んでいる。中国やモンゴルは、いつから「西洋」になったのだろう。

同館は再オープンした当初、本の分類が十進法でないとして批判されていたが、そんな分類法式の問題以前に、常識では考えられない配架が行われているのだ。
三島由紀夫の「金閣寺」や司馬遼太郎の「街道を行く」が旅行ガイドに分類されていたことは、コンピューターがタイトルだけで分類したからだといわれればうなずけるとしても、常識外れの分類をしていたのでは、読みたい本が見つからないのも当然だ。                                                                               (エビ無し天丼) 

2017年3月22日

海老名市立中央図書館 訪問記 その1


 久しぶりに海老名市立中央図書館を訪問した。昨年来た時には大勢の人でごった返していた一階が、休日の昼時だというのに人がまばらだった。
カフェ部分が拡張されて、その分、書店が狭くなっているように感じる。考えてみれば、駅の近くに三省堂と有隣堂があるし、活字離れが社会問題になっている時に、この場所で書店が繁盛するとは思えない。
契約更改の時に指定管理者CCC(レンタル大手「ツタヤ」)の運営会社)は撤退するかも知れない。それまでに市長や教育委員会は、指定管理者の変更だけでなく、市立図書館のあり方などを詳細に再検討しておいてほしいものだ。

中央図書館の雑誌コーナーは、棚の構造上63誌が限界だ。400以上の雑誌を置いている大和市立図書館とは雲泥の差だ。新聞と雑誌の閲覧コーナーに小さなテーブルを置いた理由も解せない。
カウンターの職員に、雑誌のリクエストができるか聞いてみると、要求は聞くが、それに応えられるか決まるのは1年先だという。
書棚の構造上、数を増やすことができず、新しい本を買うことにすると、現在買っている本を減らさなくてはならないようだが、これでは市民から見放されてしまうだろう。                                                                                 (エビ無し天丼)


2017年3月16日

図書館市民ニュース 第5号 発行・2017年3月


 小学生へのコーヒー講座 示せなかった医学的根拠
リスクがある以上、きっぱり中止すべき

 海老名市立中央図書館の小学生向けコーヒー講座について、内野優市長はこのほど当会の質問書に回答を寄せました。

回答の大きな特徴は、これまでの「子どもが飲んだのはココア」(中央図書館フエィスブック)との説明を一転させて、質問書が指摘した通り、コーヒーの摂取を認めたことです。その整合性が問われています。

また、市はこんごも講座の開催を認めると言い張っていますが、「試飲サイズ」「保護者の付き添いのもと」と述べるのにとどまり、安全だという医学的根拠をまったく示すことができません。

コーヒーに含まれるカフェインが子どもの成長に及ぼすリスクが高いことは、カナダの保健省からも指摘(内閣府食品安全委員会の報告書に記載)されています。コーヒー業界も「10歳以下の子供には、基本的に控えた方がよい」(UCC上島珈琲HP)と表明。海老名市の給食ではカフェインの影響を心配する保護者の意向などを踏まえ、コーヒー牛乳がメニューから外されています。

小学生向けのコーヒー講座は、リスクが指摘される以上、きっぱり中止すべきです。


スタバのサンドイッチ 館内で食べてはいけない?! 
海老名市立中央図書館で持ち込みの弁当などを食べることができない問題について、当会は要望書も提出して改善を求めてきました。市は「検討中」の回答を会に寄せた直後、市議会(昨年1214日)で「原則として許可しない」と表明しました。

金指太一郎教育次長はその理由を「図書館は食事をする場所ではない」「(弁当は)臭いがする」と市議会で答えています。
仮にその通りであるならば、館内のスターバックスではカレーやエッグ、チ-ズ、加工肉入りのサンドイッチが売られていますが、食べてはいけないことになります。コーヒーも無臭なのでしょうか。
弁当を持参できる大和、座間、寒川などの図書館
 「近隣でも食事を認めているところはない」も、真実を隠すための答弁です。
大和市立図書館は弁当などを持ち込める交流スペース(80席)を備え、大勢の市民に利用されています。座間、寒川、茅ヶ崎、鎌倉、逗子、町田などの図書館でも食事が可能です。

市は市民の道理ある訴えを前に、「悪天候時は柔軟に対応」とも言い始めていますが、旧中央図書館では常時、玄関ホールで弁当類を食べることができました。
中央図書館は食事問題でも「市民のための図書館か」という根本的な問題が問われています。

各地の公共図書館を訪ねて
誰もが落ち着いて読書できる大和市立図書館
 オープンしたばかりの神奈川県大和市立図書館を「図書館と市民を結ぶ海老名の会」で訪ねました。

大きな「SiRiUS」(シリウス)という文字の下を入ると、まずスペースの広さに驚かされます。エスカレーターの周囲には新刊書籍が、また入口正面の壁面には80種ほどの新刊雑誌が並び、その周囲にはゆったりしたデザインのいすが20席ほど置かれています。

2階は社会、教育、政治、経済などのコーナー。3階には児童書コーナーと、ちびっこ広場・げんきっこ広場などの遊び場に加えて、DVDの視聴ができる「子どもシアター」もあります。

4階では、一般の書籍の他に、健康関連の本を集めた健康コーナーがあり、講座も頻繁に行われています。また中高生向けの本を集めたティーンズコーナーの他、新聞コーナーに中高生向けの新聞も置かれていて、大和市が教育に力を入れていることを感じました。

5階には、文学全集や外国文学、農業・工業・商業などの専門書があり、また調べ物をする利用者をサポートするレファレンスカウンターがあります。

6階は図書館ではなく、大小の会議室の他、一人でも食事などに自由に使える市民交流スペース(写真)があります。

すべてのフロアーに共通して、書棚と読書室が別の場所ではなく、書棚のすぐ脇に照明付きの閲覧机があって本を読めます。年齢や性別に関わらず、誰もが気軽に落ち着いて読書ができる雰囲気を感じました。(m) 


海老名図書館年報に記載ミス
定期刊行雑誌は77誌であるのに86誌を記載 

海老名市立中央図書館は平成26年度、148誌の定期刊行雑誌を受け入れていましたが、27年度は77誌に半減させました(当会が27年12月時点の定期刊行雑誌に関する情報開示請求資料で確認)。

ところが、27年度の図書館年報には86誌と掲載され、列記された雑誌名には多くの誤りがありました。定期刊行誌86誌の中には新聞2紙、受け入れていない雑誌12誌が混じる一方、表記からもれた定期刊行誌は5誌を数えるという、信じがたい誤りです。

昨年11月末、指定管理者CCCの担当者は誤記を認め、27年度年報の訂正を行うと答えました。しかし、4カ月経過した現在、いまだに訂正されていません。

図書館年報は図書館事業の年度報告であり、記載ミスがあれば、訂正が必要であることはいうまでもありません。
図書館年報のずさんな管理の一端が露呈しました。公立教育機関としての見識をもった運営が望まれます。(J)

編集後記 
2月10日、海老名市の社会教育委員会で図書館についての審議があった
▼ある委員が中央図書館の蔦屋書店の売り場面積にふれて、「売り上げ目標があるのか」「あれだけの売り場面積は必要か」と質問。館長は市民に「魅力的なサポート、最新情報のサービスのため」と答えるのにとどまり、教育委員会の次長が「目的外使用で認めている」とフォローした
▼「座席を多くしてほしい」との要望に対しても、館長は「学習室を3時間の予約制」にすることで問題を解消したいと答えた
▼同委員の質問は市民を代表するものに思え、拍手を送りたかった。ただ議論にならなかったのは残念だった
先日、図書館のエントランスで、「ここは図書館でなくて、本屋さんだね」と言いながら出てくる家族連れに遭遇した。その通りだと思った。(K)

2017年3月12日

本への愛情が感じられない図書館  


〇…依然としてありました。背表紙に「DICTIONARY」と記された厚紙だけの中身のない「本」。海老名市立中央図書館の地下の閲覧室に下りる階段からは丸見えです。空虚感さえ覚えざるを得ません。

〇…同館がダミー本を置いていることは、「偽物を飾る『カフェ』」(神奈川新聞、20151024日付)と、リニュアール時から問題視されてきました。にもかかわらず置き続けている。市民はあきらめるだろう”と高をくくっているのでしょうか。

〇…いうまでもなく本には筆者や出版社の思い、愛情が込められています。公立の図書館には当然、それらを基本的人権の一つとして知る自由をもつ、どの市民にも提供する使命があります。ダミー本を置く図書館はそうした使命を最初から放棄しているといっても過言ではないでしょう。

〇…先日、大和市立図書館を見学しました。海老名と同じく指定管理者が運営する図書館ですが、「ダミー本は」との問いに、館側は即座に「ありません」と明言しました。誇りさえ感じさせる姿勢でした。
あきらめることなく、「ダミー本はノー」の声を上げ続けます。(海)

2017年3月1日

「CDやDVDに不満足」の声にどう応えるのか


                      

海老名市の第5回社会教育委員会議(2月10日)を傍聴し、大いに考えさせられました。
中央図書館に関する利用者アンケートでは、満足度が低かった個別項目の一つに「視聴覚資料(CD)の数や資料」があり、私も頷けるものでした。

指定管理者制度が開始した平成26年以降28年まで視聴覚資料購入はゼロで、市と中央図書館は全く手を抜いています。図書館にCDを置くことが「ツタヤ」(指定管理者)のレンタル業の支障になると思っているのではと疑いたくなります。
また、「リニューアルオープン時、CDは5000枚の在庫があるなか2000枚を書棚に並べた」という中央図書館の発言にもあいた口がふさがりませんでした。
3000枚ものCDが市民に見えない書庫にしまわれていたのです。現在は棚を増やして5000枚すべてを開架しているそうです。
曰く、「枚数を増やしたことで、探しにくいと感じる人が増えてしまった」
それでは、CD・DVDレンタルショップでは探せない人だらけで大変ではないですか、と言いたいです。

わかりやすい分類で配置され案内表示があれば、枚数が多くても、「探しにくい」という声は起こりません。姿勢と技量が問われています。
CDやDVDの数と種類に不満足という市民の声に、中央図書館と海老名市はどれだけ誠意をもって応えてくれるのか、今後も注目していきます。(J)

私の図書館利用法

                                   神谷 幸男

 以前の海老名図書館には月に数回は行っていたと思うが、最近は文化会館での会議の際に立ち寄っても何だか落ち着かないので、すぐ出てしまう。かわりに最近はちょっと変わった図書館利用をしている。
 読みたい本があると、まず登録している県立図書館のホームページにログインして、図書館OPAC(蔵書検索・横断検索)から 横断検索に入る。書名を記入してから★検索対象の図書館★ を「全選択」 にして検索をクリックする。県内40館以上を探せるので読者の少ない本も見つかることが多い。
 例えば、今読んでいる『放射線被曝の争点』(写真)県内の公共図書館では相模原、厚木、川崎の3つの図書館にあり、海老名図書館と連携している厚木図書館で予約して、車で行ける南依知公民館で受け取った。
 同様に、大和、座間、綾瀬図書館も連携しているので借りにいける。他の図書館の場合は県立図書館経由のため時間がかかるが海老名図書館に送ってもらうことが出来る。その海老名図書館からは、最寄りの海老名市かしわ台出張所で受け取り、返すことが多い。
 先日の見学会で大和市のシリウス図書館の素晴らしさを知ったが、駐車料金が高いのであれから行っていない。図書館は、その品揃え(蔵書内容)、立地、雰囲気、利用のしやすさなどで選ばれる時代になっていくと思う。

2017年2月24日

誰もが落ち着いて読書できる大和図書館      


                                       
  オープンしたばかりの神奈川県大和市立図書館を「図書館と市民を結ぶ海老名の会」で訪ねました。

 大きな「SiRiUS」(シリウス)という文字の下を入ると、まずスペースの広さに驚かされます。エスカレーターの周囲には新刊書籍が、また入口正面の壁面には80種ほどの新刊雑誌が並び、その周囲にはゆったりしたデザインのいすが20席ほど置かれています。
 
  1階にはスターバックスも入っていますが、海老名の中央図書館と違うのは、持ち込みの弁当などを食べられる広いスペースが6階に確保されていることです。
  2階は社会、教育、政治、経済などのコーナー
  3階には児童書コーナーと、ちびっこ広場・げんきっこ広場などの遊び場に加えて、DVDの視聴ができる「子どもシアター」もあります。
  4階では、一般の書籍の他に、中高生向けの本を集めたティーンズコーナーと、新聞コーナーに中高生向けの新聞も置かれていて、教育に力を入れているのだと感じました。
  5階には、文学全集や外国文学、農業・工業・商業などの専門書があり、また調べ物をする利用者をサポートするためのレファレンスカウンターがあります。
  
  すべてのフロアーに共通して、書棚と読書室が別の場所ではなく、書棚のすぐ脇に照明付きの閲覧机があって本を読めます。年齢や性別に関わらず、誰もが気軽に落ち着いて読書ができる雰囲気を感じました。(m)

2017年2月11日

コーヒー講座めぐり 海老名市民が質問書 市立図書館で実施

 海老名市民でつくる「図書館と市民を結ぶ海老名の会」は、レンタル大手TSUTAYA(ツタヤ)を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者として運営する市立中央図書館で実施されている小学生向けコーヒー講座について適切かをただす内野優市長ら宛ての質問書を提出した。15日までの回答を求めている。

講座は図書館に入居する米国系コーヒーチェーン店のスタッフらが入れ方やコーヒーの知識全般を授ける「キッズバリスタ講座」。本年度は8度開かれ、参加者の試飲もある。会はコーヒーに含まれるカフェインが幼児の睡眠や成長ホルモンに及ぼす影響を懸念し、市立図書館で実施する妥当性や今後の実施予定など4点について質問している。

市教委の担当者は取材に「必ず親子ペアで、事前にアレルギーがないかも確認して参加してもらっている。試飲もなめる程度で問題ないと考えている」としている。
              (東京新聞 神奈川版 2017年2月11日付)

2017年2月4日

質問書 子ども向けコーヒー講座は市立図書館にふさわしいか


                                                               2017年2月1日

海老名市長   内野 優 様
海老名市教育長 伊藤文康 様           
                                                      
                                                                              図書館と市民を結ぶ海老名の会    


「苦めなコーヒーを体験」
 海老名市立中央図書館では、館内で営業するスターバックスのスタッフなどを講師として、子どもにコーヒーを推奨する講座が繰り返し開かれています。

昨年3月13日の「キッズバリスタ講座」では「実際にコーヒーを作ってみたりしながら」(同館フェイスブック同年3月2日)、バリスタを目指すことが呼びかけられました。バリスタとはコーヒーを専門に扱う人を指します。

続く4月から10月までの毎月第3土曜日、同講座は小学生を対象に定期開催。7月16日の講座ではコーヒーにどのケーキが合うか、「バリスタ見習いたちが少し苦めなコーヒーを体験しながら」(同前718日)感想を語り合っています。


内閣府も海外の懸念の声を紹介
コーヒーに含まれるカフェインについては、眠気を覚ます作用などがあることは広く知られています。子どもの身体にも、個人差はありますが、睡眠や成長ホルモンへの影響が懸念されています。

内閣府の食品安全委員会は、カナダの保健省が子どもに及ぼすカフェインのリスクが高いとの評価を行っていることを紹介しています(2011年3月31日)。また、コーヒー業界の企業からも、「10歳以下の子供には、基本的に控えた方がよいかと思います」(UCC上島珈琲HP)と提案されています。


図書館は学校・家庭教育の向上に資する施設
海老名市と図書館指定管理者との基本協定書によれば、指定管理者の事業は市の承認を得なければなりません。指定管理者が関係法令に従うことも定められています。

その図書館法によれば、図書館は学校教育を援助し、家庭教育の向上に資することに努めなければならない施設です。

子どもの成長をめぐり議論のあるコーヒーに、小学生が親しむ講座を連続的に開催することは、市立図書館にふさわしい取り組みといえるのでしょうか。

次の質問への回答を、2月15()までによろしくお願い申し上げます。

①「キッズバリスタ講座」のこれまでの開催数②繰り返し実施された理由③子どもの成長や図書館法に照らして問題はないのか④こんごも開催を認めるのか。

2017年1月9日

私もひとこと記事のテスト投稿

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